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TOEIC対策のリノキア英語スクールです。

今回はTOEIC公開テストの平均点についてです。

日本の平均点は600点を超えた

2020年1月まで、日本のTOEIC公開テストの平均点は580~595点ほどでした。600点に届きそうでなかなか届かないという微妙な点数だったのです。

それがどうでしょう。

コロナ禍のさなかに再開された9月13日の第252回TOEIC公開テストでは平均点が600点を突破したのです。

きっと偶然かもしれない。受験者数が減って、本気度の高いハイレベルな人たちの割合が増えたから一時的に平均点が上がっただけだろう……最初のうちはそう思っていました。

しかしながら、その予想は完全に覆されます。

その次の10月4日でも、10月25日でも、そして挙句の果てには受験者数が前年とほとんど変わらなかった11月のTOEIC公開テストでも、平均点は600点を上回りました。

平均点が上がるのはもちろん良いことです。でも、いったい何が起きているのか。

それはいったん後に回すとして、まずは直近の公開テストの平均点を見てみましょう。

2021年1月の時点で、平均点が公表されているTOEIC公開テストをまとめました。

2020年9月~12月の平均点

635.3点

L-346.6 / R-288.8

受験者: 32,492人

634.7点

L-348.6 / R-286.1

受験者: 28,726人

623.5点

L-338.7 / R-284.8

受験者: 27,000人

620.8点

L-336.6 / R-284.2

受験者: 26,515人

612.6点

L-336.1 / R-276.6

受験者: 45,027人

609.4点

L-332 / R-277.4

受験者: 40,715人

621.1点

L-336.5 / R-284.6

受験者: 34,370人

621.8点

L-338.8 / R-283.1

受験者: 33,720人

600点ギリギリのときもありますが、おおむね620点を超えていることが多いです。

以前の平均点が580~595点だったことを考えると、大幅なアップと言えます。

比較素材として2019年の同じ時期の平均スコアも見てみましょう。

2019年9月~12月の平均点

583.1点

L-321.2 / R-261.9

受験者: 118,074人

597.5点

L-326.6 / R-270.9

受験者: 68,721人

585.5点

L-318.4 / R-267

受験者: 87,608人

595.4点

L-327.6 / R-267.8

受験者: 87,245人

このような並びとなっています。

2020年の平均スコアと比べると、ちょっと物足りない数字です。

リスニング・リーディングそれぞれの平均スコアのさらにまた平均値を2020年・2019年で出して見ると、2020年は<L-約340点 / R-約283点>で、対して2019年は<L-約324点 / R-約267点)となり、L・Rともに16点ほどの差がついています。

どちらかに偏ることなく、バランスよく平均スコアが上がっているのですね。

でも、いったい何がこのスコアアップをもたらしたのでしょう?

受験者のレベルが上がっている⁉

テストの平均点が上がる理由としては2つあります。

1.問題が簡単になった
2.テストを受ける人のレベルが上がった

まず「問題が簡単になった」ほうの可能性ですが、これは「無い」と言い切れると思います。

ずっと受験し続けている方なら共感してもらえると思いますが、2019年よりも2020年のTOEICのほうが簡単だと言う人は少ないのではないでしょうか。あるいはほとんどいないかもしれません。

易化するどころかむしろ、ここ最近のTOEIC公開テストは難しい問題が増えている感じがします。

もし問題が簡単になったことによって平均点が30点も上がったとしたら、ベテランの受験者は絶対に気づくと思います。しかしそんな声はまったく聴きませんから、問題が簡単になったという可能性はゼロに近いはずです。

そうなると、残る可能性は「受験者のレベルが上がった」からということになります。

TOEICは2020年10月から抽選制になったことで、以前のように自由に受験することができなくなりました。また、大人数が集まるイベントのため、コロナ感染のリスクを考慮して敢えて受験を控える人もいるはずです。

それでもTOEICを受験するのは、どういう人たちなのか?

1つは「TOEICが好きな人」たちです。世間ではTOEICerと呼ばれたりしますが、TOEICを英語学習のモチベーションに据えている人たちなので、それなりにレベルが高く、ハイスコアを取る人が多いです。

もう1つは「TOEICが必要な人」たちです。こうした方々は、進学・就職・昇進などでTOEICのスコアがどうしても欲しいわけですから、しっかり勉強をしてテストに臨みます。

この2つの受験者層はどちらも高いスコアを狙っていくので、平均点を引き上げている要因となっているのではないでしょうか。言い換えれば、TOEICに対するモチベーションが高い人たちの割合が増えたことで平均スコアもアップしたということです。

推測の域を出ませんが、ぜひそうであってほしいですね。

きっと世の中には、人生を前向きに進めていくのにTOEICを利用する人たちがたくさんいるでしょう。僕もその中の1人です。

そして僕がやっている仕事は、まさにそうした人たちのスコアアップに貢献することですから、人生のワンシーンに登場させてもらえることを誇りに思うわけなのです。

これからもTOEICを通して英語学習を楽しむ人が増えればいいですね!

それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました。