リスニングはTOEICのカギ

ご覧いただき、ありがとうございます。

リノキア英語スクールです。

今回は「シャドーイング」という学習法について紹介します。

シャドーイングとは、まさに「影のように後を追って英語を読む」という意味であり、聞いた英語を、聞いたそばから自分も声に出して言っていく勉強法です。その際、スクリプトは基本的に見ません。音だけを頼りにします。

聞く+話すという2つのことを平行して行うため、最初のうちは難易度が高いと感じるかもしれませんが、数日くりかえすうちに徐々に慣れていき、いずれはスラスラと言えるようになります。諦めないことが肝心の勉強法です。

YouTubeで「シャドーイング」と検索すると、実際にシャドーイングをやっている方の動画が見られますので、気になる方はそちらもご確認ください。

僕自身はシャドーイングを学習法として取り入れることで、リスニング力を上げてきました。TOEICのリスニングはいつも満点ですが、これはシャドーイングのおかげでもあります。

一見するとハードルの高いシャドーイングですが、教材をきちんと選べば、今日からでも実践していくことができます。そしてTOEICはリスニングが伸ばしやすいテストなので、シャドーイングの恩恵が大きく、早く始めるに越したことはありません。

この記事では、そんな効果絶大のシャドーイングを実践していくための方法と教材を紹介していきます。初めての方が取り組みやすくなることを意識していますので、シャドーイングをやったことがない方はぜひご覧ください。

なお、記事の内容はTOEIC受験を前提として書いています。

まずは教材を選びましょう

初めてシャドーイングに挑戦するという方は、短い文からスタートするのが良いです。具体的には、TOEICのパート1,2くらいの長さがピッタリです。

TOEICのリスニングスコアを伸ばすことが目標だと、やはり『公式問題集』がベストです。最新の公式問題集を用意して、シャドーイング用の教材に設定しましょう。

TOEICの『公式問題集』を使いましょう

まずはパート1,2の英文がシャドーイングできることが目標です。単文でスラスラとできるようになってからパート3,4に移行していきます。

初めてシャドーイングに取り組むとなると、『公式問題集』1冊分のパート1,2を仕上げるのに1ヵ月くらいかかるかもしれません。短くても2週間くらいは必要だと思います。

テストに間に合うよう、早めにスタートしましょう。

いきなりシャドーイングは難しい

TOEICのリスニングはスピードが速いので、いきなりシャドーイングをするのは難しいかもしれません。また、英文の意味がわかっていない状態でシャドーイングをしても効果はありませんから、まずは正確に聞けるようになりましょう。

最初のステップは、正しく聞けること

正しく聞けないと、正しく声に出せません。きちんと音が拾えているかをテストしてください。その際にオススメなのが「ディクテーション」という方法です。

TOEIC勉強法:ディクテーション

聞いた英語を文字に起こす勉強法ですが、これをすることで「何となく」聞けているつもりになるのを防げます。それから文章で再現しますから、使われている文法もチェックできます。

文の意味・構造が理解できていることも、シャドーイングには欠かせない要素ですから、ここは絶対に疎かにしてはいけません。

次のステップは、正しく訳せること(単語・文法・構文などで疑問がないこと)

ここまでがシャドーイングの下準備です。
正しく聞けて、正しく訳せる。正しい理解をベースにすることで、実力が積みあがっていきます。テキトーに済ませてしまうと効果の薄い勉強になるので注意です。

聞いて分かる、読んで分かる状態になったら、いよいよ声に出していくステップです。音声を流しながらシャドーイングをしていきましょう。

ただ、この段階では上手にできない人が多いです。原因としては「口が回らない」、「噛んでしまう」、「聞くと喋るを同時にできない」といったところでしょうか。解決方法は1つしかありません。

シャドーイングは「慣れ」。1日・2日じゃ完成しない

1日目に上手にできないのは「普通」です。自分のレベルよりもずっと下の教材を使っているなら初めてやってもスラスラできるでしょうが、TOEICの教材ではそうもいきません。

しっかり時間をかけて完成させていきましょう。同じトラックを1週間は続けたほうがいいです。スラスラになってからも定期的にやり直して、実力をキープしてください。

音声が速すぎるときには音読から始めましょう

パート3,4だと、「音声が速すぎて置いていかれる」という悩みに直面する人が増えます。これは誰もが感じることですので、心配しなくて大丈夫です。

対処法は、自分のペースでスラスラ読めるようにすることです。
音読をして英文を自分の体に馴染ませましょう。

最初はゆっくり丁寧に、リズムを意識して噛まないように読んでください。10~20回くらい繰り返すと、だんだん余裕が出てきて、スピードを上げることができると思います。

気をつけたいのは、無理に速くしないことです。気持ちの焦りは音読を狂わせます。相手に伝えることを想定し、分かりやすくなるように読んでくださいね。

自分のペースでシャドーイングできれば完成です。ついていくのに必死なうちは、もっと練習しましょう

時間をかけて、1つずつ

シャドーイングは、1文できるようになるだけでも効果が大きいです。なので、大量の英文を一気にやろうとせず、1つずつ丁寧に完成させていくことが大事です。

時間がかかるので、『公式問題集』1冊文のパート1,2を完成させるだけでも1ヵ月はかかると思ってください。パート3,4となれば、それの倍以上です。

ただ、『公式問題集』1冊分をシャドーイングできるようになれば、リスニングの点数は確実に伸びます。人によっては満点が取れるくらいになるでしょう。

それから、シャドーイングをしているときに感じる余裕が、そのままリスニング中に感じる余裕になると思ってください。余裕が生まれるまで反復練習する意義はそこにあります。

能動的な学習でリスニング力をアップさせよう

リスニングは受信するための能力ですが、発信することを意識した勉強を行うことによって相乗的な効果が得られます。聞き流すだけ、という勉強法はナシではありませんが、アリとも言い難く、やはり能動的な学習をしたほうがリスニング力は伸びていきます。

「リスニングの勉強法がわからない」とお悩みの方は、シャドーイングに挑戦してみてはどうでしょう。何冊もリスニング用のテキストを買い込むよりも、『公式問題集』1冊をみっちり使い込めばリスニング力はグンと伸ばせます。

もし可能であれば、シャドーイングの出来を先生などにチェックしてもらえると良いです

それが難しければ、自分の声を録音して聞いてみてください。意味が伝わるようなスピード・リズムで読めていれば大丈夫です。自分で聞いても意味が分からないものは、他人が聞いても分かりませんからね。

TOEICスコアをアップさせた人の多くが実践したシャドーイング。
ぜひ試してみてください。

それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました。
これからも一緒に英語学習をがんばっていきましょう。