凄まじいボリュームの模試

ご覧いただき、ありがとうございます。
TOEIC対策のリノキア英語スクールです。

今回ご紹介するのは『TOEIC L&R TEST 究極の模試600問+』です。

わずか3,300円(税込)という値段で、リスニング&リーディングの模試が3回分も入っています。

同じ価格の公式問題集にはテスト2回分しか入っていないことと比較すると、コスパの良いテキストと言えます。

ただ、本当にすごいのは「付録」でしょう。

380ページを超える分厚い解答冊子には、各問題の解説だけでなく、モニターの正解率やTOEICに関するコラム、そして模試を解いている架空の人物たちのトークが含まれています。

もうちょっと説明しますと、この模試にはストーリーがあり、小さなTOEICスクールを舞台に4人の学習者たちが先生に教わりながら模試を解いていきます。

解説冊子のほとんどのページには、先生を含めた5人の対話コーナーがあり、我々は参加者の1人として楽しむことができます。

ひょっとすると、ご自分と似ている境遇の人が見つかって、親近感がわくかもしれません。こういう「遊び」のあるテキストは良いですよね。

ただ、問題の質は、言うまでもなく高いです。

問題によっては凝りすぎていて難しいと感じるくらいかもしれません。

しかし解説がしっかりしていますし、付録には解説の「動画」までありますから、独学でも安心して使えるように設計されています。

この記事では、そんな『TOEIC L&R TEST 究極の模試600問+』について、実際に使ってみた僕の感想を載せていきますので、テキスト選びの参考となれば幸いです。

対象レベルについて

すべての受験者にオススメ

『TOEIC L&R TEST 究極の模試600問+』は、どのスコア帯であっても問題なく使うことができます。

解き方についての情報がたくさん載っているので、自分の目指すスコアに合わせて取捨選択しながら試してみることで、独自の解き方を構築できるはずです。

TOEICは、おそらくほとんどの人が時間内にすべて解き終わらないテストです。

900点を取る人だって、時間内に終えるのは厳しいくらいですから、500点~800点を目指すのなら、全問を解こうとする必要なんて最初からありません。

大事なのは、「どこを解いて、どこを捨てるか」を判断できるようになることです。

こうした判断は、TOEIC講師に見てもらいながら決めていくと楽なのですが、なかなかそうもいかないと思います。

でも、『TOEIC L&R TEST 究極の模試600問+』を使えば、どこを解いてどこを捨てるかの判断能力が、肌感覚として身についていくことでしょう。

モニターによる正答率も大いに参考になります。

例えばTOEIC500点が目標なら、リーディングは200点以上が目安になります。正解数で言えば45問くらいですが、その45問の正解をどこで獲得するかを考えるのが「TOEIC対策」です。

なかなか1人で考えられることではありませんが、このテキストがあれば、それが可能となります。独学で頑張りたい方は、ぜひ使ってみてください。

問題のレベルについて

リスニングはテストごとに違う

僕個人の感想ですが、リスニングはテストによって難易度が違いました。

テスト1は解きやすい問題が多かった一方で、テスト2はパート1から難しい問題が目立ち、すこしびっくりしました。テスト3は、テスト1に近い感じでしたね。

でも、スコア換算表を見ると、テスト2がもっとも「易しい」みたいなのです。ちょっと僕の感覚と違ったので、戸惑いました。

ナレーターの読み上げ速度は、ややゆっくりめという感じがします。

人によって感想は異なるでしょうが、公式問題集のほうが速いかもしれません。

でも、だからといってリスニングが簡単というわけではありませんので、集中力を切らさないように1つ1つ解答しましょう。


リーディングは全体的に難しめ

一方で、リーディングはテスト3回とも難しめだと感じました。

公式問題集での正解数よりは5~10問くらい下がるかもしれません。

特にパート6の文挿入問題はやっかいでしたね。パート7も難しいなと感じた問題がけっこう頻繁にありました。

ただ、スコア換算表を見れば気づくと思いますが、スコアは自分の実力どおりに出ることが多いでしょう。けっこうな数のモニターを使って算出しているので、そのあたりは正確だと思います。

とはいえ、やはり模試には「クセ」が出ます。

『究極の模試600問+』だけに絞ってしまうと、『究極の模試600問+』を解くための感覚は鋭くなりますが、その感覚というのは「公式」の問題を解くための感覚とはいささか異なると思うのです。

ですから、テストの直前には公式教材を使って慣らしておくことがオススメです。

市販の模試は、公式教材をやり尽くしたり、公式教材にコスパの悪さを感じたりしたときに使うのが良いのではないでしょうか。

テストに出てくるツボを突いていますから、質の高い練習になります。

うまく使い分けることが大事ですね。

解答用紙がイイ!

この模試の解答用紙には、(A)(B)(C)(D)の選択肢に加えて「勘ボックス」がついています。

「勘ボックス」というのは文字通り、勘で選んだ際にチェックをつけるためのボックスです。

これによって、あいまいな根拠で選んだ箇所が一目瞭然ですから、復習がしやすくなります。

この「勘ボックス」と同じことは、TOEIC上級者だと実践している方が多いです。

僕もその一人で、「あれ?」と思いながらマークしたところには、問題番号を〇で囲うようにしています。

これは公開テスト本番でも同じで、200問すべてを解いたあとの余った時間で、〇をつけたところをもう一度見直して、最終チェックをするのです。

『究極の模試600問+』の解答用紙を使えば、勘で解くことに対して敏感にもなれますので、ぜひ「勘ボックス」つきの解答用紙を使うことをオススメします(特に高得点を狙う方)。

動画解説あり、おまけテストあり、至れり尽くせり

オススメ度|★★★★★(満点!)

動画解説が無料で見られるのにはびっくりしました。重たい本を持ち運ばずとも、スマホで手軽に見られるのは時代に合っていますよね。

それから、この模試はテストがもう1つ付いています。つまり「テスト4」があるのです。

このテスト4は、テスト1~3の問題を組み合わせて作ったものです。

テスト1~3を解いて、しっかりと復習していれば、テスト4では全問正解が狙えるというわけです。復習のレベルも試せて、すごく良いと思います。

もし全問正解できないということは、復習が足りていないということですからね。

さらに自分が何をしなければいけないかが浮き彫りになるわけです。

でも、いったい、テスト4までやりきるのに、どのくらい時間がかかるのだろう?

ただでさえ凄まじいボリュームなので、1冊しっかりやり込むとなると、どんなに短くても1ヵ月、普通なら3~6ヵ月はかかることでしょう。

使い方はいろいろ。それだけに使う人の本気度が試されます。

TOEICに向けて、骨のある1冊と心中するくらいの覚悟のある方は、ぜひ使ってみるべき模試ではないでしょうか。

僕も足かけ1ヵ月でやっと2周したところです。

まだまだこれから!

それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました。

この記事が、テキスト選びの参考になれば幸いです。