TOEIC600点に関係代名詞は必須

ご覧いただき、ありがとうございます。TOEIC対策のリノキア英語スクールです。

今回はTOEIC600点を目指すのに必須となる「関係代名詞」についてです。

関係代名詞にもいろいろと種類はあるのですが、ここで扱うのはもっとも頻度の高い「主格・目的格」の2つに絞ります。

フォーカスするのは…

1.関係代名詞の「主格」

2.関係代名詞の「目的格」

文法問題としてパート5,6で出題されることもありますが、パート7の英文では当たり前のように使われるため、その重要度はかなり高いです。

リスニングでもパート3,4の英文で使われることがありますから、「聞いても分かる」というレベルまで高めておくことでTOEICに通用する実力が完成します。

今回はそんな関係代名詞の基本のところを扱っていきます。

最初に文法解説パート、最後に練習問題パートという構成になっています。

練習問題はTOEICパート5形式にしてありますので、ここで理解度をチェックしてみてください。もちろん最初に練習問題を解いても大丈夫ですので、ご自由にお使いください。

それではさっそく始めていきます。

関係代名詞(主格)

まず関係代名詞として使われる単語は3つあります。

3つの関係代名詞

1.who(人につける関係代名詞)

2.which(モノにつける関係代名詞)

3.that(人にもモノにもつけられる関係代名詞)

※後ほど扱う「目的格」も、この3語は共通です。

次は関係代名詞の役割をチェックしましょう。

関係代名詞の役割

文のかたちで名詞を修飾する(=文の姿をした形容詞)

「文のかたちで」というのがとても重要です。関係代名詞のカタマリには「主語と動詞」が欠かせません。まさに英文と同じですね。

それから「名詞を修飾する」という点も同じく大事です。いくつもの単語によって構成される1個の形容詞ということになります。

☆まずは2文を1文につなげられることが大事

文のかたちで名詞を修飾するわけですから、関係代名詞が使われる英文は、2つの文が1つになっています。

さっそく、関係代名詞を使って2つの文を1つにまとめてみましょう。

関係代名詞を使って2文を1文につなげる

1.I have a brother.
2.He lives in Tokyo.

2つめの英文をまるごと使って、1の英文の名詞を修飾します。
そのときの接着剤となるのが関係代名詞です。

上の2文を関係代名詞でつなげると、以下のようになります。

関係代名詞で1文につなげた形

I have a brother who lives in Tokyo.
または、I have a brother that lives in Tokyo.)

このような英文が作れていれば大丈夫です。

関係代名詞のwhoやthatが、ちょうど主語の位置にありますね。
このように関係代名詞そのものが主語の代わりになっているので「主格」と呼ばれます。

それからもう1つ、「先行詞」という大事な用語があります。

先行詞

関係代名詞のカタマリが修飾する名詞

さきほどの例文でいうと、brotherです。
先行詞は、関係代名詞が指すのと同じ人・モノになります。
関係代名詞のカタマリは原則として、先行詞の直後から始めます。

☆1文を2文に分解できれは完璧

関係代名詞の基本は「2文を1つに」まとめることでしたが、本当に理解しているかを確かめるには「1文を2つに」戻せることも必要です。

例文でやってみましょう。

関係代名詞を含んだ1文を2文に分解する

I will buy a car which is expensive.

この英文を、関係代名詞でつなげる前の2文に戻せますでしょうか。

答えはこのようになります。

元の2文

1.I will buy a car.
2.It is expensive.

本来はこの2文がつながっていました。
関係代名詞が使われている英文の構造をつかむには、分解ができるだけの理解が必要なのです。

関係代名詞の「主格」とは

関係代名詞が主語の役割を果たし、先行詞と呼ばれる名詞を修飾する

関係代名詞(目的格)

続いては目的格です。「目的格」では関係代名詞が「目的語」の代わりをします。

まずは2文を1文につなげてみましょう。

関係代名詞を使って2文を1文につなげる

1.This is the book.
2.I bought it yesterday.

先行詞は「the book」です。
それと同一のものは「it」なので、これを関係代名詞に変えて接続します。
すると下のようになります。

関係代名詞で1文につなげた形

This is the book which I bought yesterday.
(または、This is the book that I bought yesterday.)

関係代名詞は先頭に持ってこなければいけません。
たとえ文中にあるような目的語だとしても、関係代名詞に変われば前に出てくることになります。

☆目的格は省略可能

目的格の関係代名詞は省略することができます。

先ほどの文だと、省略パターンは下のようになります。

目的格の関係代名詞が省略された文

This is the book I bought yesterday.

このように関係代名詞によって作られた文なのに、関係代名詞を省略しても成立してしまいます。

なぜ省略が可能かを考えるとき、関係代名詞の重要ポイントが活きてきます。

関係代名詞の重要ポイント

関係代名詞は、文のかたちで名詞を修飾する

「文のかたち」ということが大事です。
目的格の場合、たとえ関係代名詞を省略してしまっても、SVが残って文のかたちが崩れません

これが省略OKな理由です。

関係代名詞が省略された文もTOEICには出ますから、見抜けるようにしておきたいところですね。ちなみに、主格の関係代名詞は省略不可です。省略したら主語がなくなってしまい、文のかたちじゃなくなりますからね。

省略できるのは、目的格の関係代名詞だけです。

カンマのついた関係代名詞

関係代名詞の前にカンマがつくことがあり、TOEICにも出ます。

カンマのついた関係代名詞が使われる場面

1.先行詞が固有名詞・世界に1つしかないもの(父・母など)のとき
2.先行詞について、補足説明を加えるとき
3.文全体を先行詞とするとき

いずれにしてもカンマがつけば、訳し方は「付け足し」的になります。

カンマつき関係代名詞の例文

1.The new manager is Mr. Boyer, who has been in this company for more than 20 years.(新しいマネージャーはBoyer氏だが、彼はこの会社に20年以上も在籍している)

2.The new shopping mall, which will be open next week, is the largest facility in Kanto Area.(その新しいショッピングモールは、来週オープン予定だが、Kanto Areaで最大の施設となります。

3.Mr. Morrison said the deadline would be extended, which was true.(Morrison氏は締切りが延長されるだろうと言ったが、それは本当だった)

「~だが」と訳されることが多いですが、決して逆説ではありません。
カンマ付きの関係代名詞は、情報の補足をする意味合いを持ちます。

ちなみに、カンマをつけられるのはwhoとwhichのみです。
thatだけはカンマと一緒に使うことができないので、使うときには注意してください。

ポイント

カンマ+関係代名詞は「情報の補足」

TOEICで重要となる関係代名詞ポイントはここまでとなります。

パート5形式 練習問題

最後にTOEICパート5形式の練習問題を解いて、理解度をチェックしてみましょう。

問題は5問あります。1分以内で解答することを目指してください。

それではスタートしていきます。

問題(全5問)

No.1

Customers —— demand a refund on unsatisfactory items must submit the original receipt.
(A) which
(B) who
(C) whose
(D) what

No.2

Professor Holt’s research shows that those —— sleep eight hours or longer every night are more effective at work.
(A) who
(B) which
(C) where
(D) what

No.3

Garry Sosa’s new novel, —— will be released next month, is written for young readers.
(A) what
(B) who
(C) which
(D) when

No.4

Ms. Dorsey stayed at a hotel room —— her assistant reserved for her.
(A) when
(B) what
(C) who
(D) that

No.5

The success of the project depends on Ms. Watkins, —— is responsible for everything from selecting staff to managing the budget.
(A) that
(B) who
(C) which
(D) whose

解答と解説

No.1

Customers —— demand a refund on unsatisfactory items must submit the original receipt.
(A) which
(B) who
(C) whose
(D) what

解答:(B)
主格の関係代名詞の問題です。
先行詞がcustomersという「人」なので、(B)whoが正解となります。

元々は、以下の2文がつながったものです。
1. Customers must submit the original receipt.
2. They demand a refund on unsatisfactory items.

Theyが関係代名詞whoに変わって、先行詞Customersに付いています。

(訳)満足いただけない商品の返金をお求めのお客様は、原本のレシートを提出しなければなりません。

語句:unsatisfactory:満足できない / original:原本の

No.2

Professor Holt’s research shows that those —— sleep eight hours or longer every night are more effective at work.
(A) who
(B) which
(C) where
(D) what

解答:(A)
主格の関係代名詞の問題です。
先行詞がthose(=people)なので、対応するのは(A)whoです。
those who ~「~な人々」というフレーズで覚えておくと、TOEICでは便利です。

(訳)Holt教授の研究は、毎晩8時間かそれ以上眠る人は、仕事でより効率的であると示しています。

語句:effective:効率的な

No.3

Garry Sosa’s new novel, —— will be released next month, is written for young readers.
(A) what
(B) who
(C) which
(D) when

解答:(C)
主格の関係代名詞の問題です。
カンマがついていますが、先行詞は基本的に関係代名詞の直前にあります。
この英文での先行詞はnovel「小説」ですから、モノですね。それに対応できる関係代名詞は(C)whichなので、これが正解です。

(訳)Garry Sosaの新しい小説は、来月に発売予定ですが、若い読者に向けて書かれています。

語句:release:~を発売する

No.4

Ms. Dorsey stayed at a hotel room —— her assistant reserved for her.
(A) when
(B) what
(C) who
(D) that

解答:(D)
目的格の関係代名詞の問題です。
先行詞がhotel roomなので、モノです。
対応できる関係代名詞は(D)thatなので、これが正解です。
関係代名詞thatは、先行詞が人でもモノでも使うことができます。
ただし直前にカンマがあるときだけは使えません。

(訳)Dorsey氏は、彼女のアシスタントが予約してくれたホテルの部屋に宿泊しました。

No.5

The success of the project depends on Ms. Watkins, —— is responsible for everything from selecting staff to managing the budget.
(A) that
(B) who
(C) which
(D) whose

解答:(B)
主格の関係代名詞の問題です。
先行詞がMs. Watkinsで、なおかつ直前にカンマがあるため、使用できる関係代名詞は(B)whoだけです。
thatは直前にカンマを伴って使うことができません。
whoseは所有格なので、直後に名詞が必要になります。

(訳)プロジェクトの成功はWatkins氏にかかっているが、彼女はスタッフの選定から予算の管理まで、あらゆることの責任を負っています。

語句:depend on:~に頼る / be responsible for:~の責任がある / manage:~を管理する

おわりに

いかがでしたでしょうか。関係代名詞の主格・目的格を扱いました。

パート5の問題としては主格のほうが多く出てきますが、正しく英文を読むためにはどちらの理解も必要です。

ぜひご自分で使えるようになることを目標にして、文法を身につけていってください。

TOEICには主格・目的格だけでなく、「所有格」や「what」、それから「関係副詞」も出題されますので、700点や800点を目指していく方はそこまでカバーしていきたいところです。

このサイトでも、いずれ発展的な関係詞について扱っていきたいと思います。

ひとまず今回は、関係代名詞の主格・目的格にフォーカスしました。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。

みなさんがTOEICで目標スコアを達成されることを願っております。